粟井英朗環境財団|活動状況について

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活動状況について

富士山水資源講座【野鳥編】を実施しました

去る6月18日(土)、当財団が地権者と共に進めている整備森林を会場に「富士山の水源の森に生息する野鳥」をテーマとして、東京大学大学院 特別研究員 水村春香氏 を迎え講座を実施いたしました。

今回は屋外での観察会と、屋内での座学を組み合わせ実施しました。

 

まず集合場所とした整備森林内(以下水源林)で野鳥のさえずりを3分間聞きとりました。

当日はエゾハルゼミの声が大きく聞き取りづらかったものの、 アオバト/ノジコ/エナガ/キビタキ/クロツグミ/ヒガラ/ホオジロ/ウグイス/コゲラ の9種を確認できました。

講師がこれまでに調査をした結果、29種を確認することが出来ているそうです。

 

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道を挟んで隣接する整備前の森林内では、よりセミの声が響いているものの、多くの鳥のさえずりを確認できました。

 

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水源林から約800m離れたアカマツ林に場所を移動し、同じく3分間さえずりを聞き取りました。

こちらでは ヒヨドリ/キビタキ/ハシブトガラス/ホトトギス/アオゲラ/ウグイス/イカル/ソウシチョウ の8種を確認できました。

講師の調査ではこれまでに20種を確認したということです。

 

水源林とアカマツ林で行った比較調査した結果、水源林のみで確認できた種は12種、アカマツ林のみで確認できた種は1種で、除伐・間伐・草刈の人の手が加わり地表に草地のある水源林では、森林性の種に加え、疎林や草地を利用する種が増えた、との考察でした。

 

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その後、会場を山梨県富士山科学研究所小ホールに移し、座学による学習会を開催しました。

講義の前に、財団より水源林の概要について説明をしました。水源涵養機能を高めるために①林内を明るくして下草や樹木の根を発達させ、雨の浸透力を上げる②除伐・間伐によって樹冠遮断による蒸発量を減らし、林床まで直接届く雨の量を多くする③除伐・間伐によって植物量を減らし、葉からの蒸散量を少なくする、この3点をポイントとして整備を進めています。

 

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水村氏からの講義内容は大きく分けて3つ ①観察会のふりかえり ②水源林の野鳥の研究 ③鳥がつくる音の効果 で構成されました。

①観察会のふりかえりでは、屋外でヒヤリングをした野鳥の写真とさえずりの音声とを合わせて復習をしました。さえずりは、主に小鳥のオスが繁殖期に発する鳴き方で「ホーホケキョ」などフレーズがあるのが一般的です。春から初夏にかけてがもっとも鳥のさえずりが聴ける時期です。

富士山麓は、多様な標高多様な森林があり、多くの森林性鳥類、特に夏鳥の繁殖にとって重要な場所です。

②水源林の野鳥の研究については、水源林とアカマツ林で行った比較調査の方法について説明いただきました。5月中旬から6月下旬の早朝、それぞれの林の定点で20分間、その周囲で見聞きできた鳥を記録したそうです。

間伐や草刈りを行うことで疎林や草地を利用する鳥の種類が増え、種の多様性が高まったのではないか、というお話でした。

また、③の鳥がつくる音の効果では、水源林とアカマツ林で録音した音声を聞き、どちらがより癒されるかを参加者に聞きました。半々に分かれましたが、水源林の方が癒される、という方がやや多い結果でした。ちなみに、水源林では5種、アカマツ林では2種の野鳥のさえずりが録音されていました。

 

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講義の後、参加者からの質問、感想などをいただきました。

「多様な環境が多様な種の生息に役立つことを学んだ」「伐採によって失われる生息地もあれば、草地を好む種にとっては貴重な生息地になるので、様々な生育環境があるように管理を回していくことが大切と思われる」「毎年の火入れによって草原が保たれている梨ヶ原は、地質的な特徴やその広さだけでなく、立ち入りが制限されていることで安心して鳥が生息できるという面もあるのでは」

 

最後に講師より「都会では観察会などのイベントが多い。地方でももっと学ぶ場があったらよいと思う。森林も草原も人による管理で維持されるものがほとんどなので、その価値を知ることが需要。特に地元の若い人に価値を知って欲しい。」との締めの言葉をいただき、閉会といたしました。

今後も専門家を講師に招き、自然観察や研究内容を知る機会を作ってまいります。ご参加をお待ちしております。

2021年度公募助成事業 成果発表会を実施しました

去る6月11日、3年ぶりの開催となる公募助成事業成果発表会を富士吉田市民会館にて開催いたしました。

小ホールにて行われた開会式では、参加団体より1名のみの出席とし、人数制限を講じ実施しました。

 

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開会式にて、2021年度助成団体より選出された高評価団体の表彰を行いました。

 

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開会式終了後、2021年度助成対象である37団体に活動の成果を披露していただきました。環境保全部門、教育文化向上部門、経済活性化部門の部門ごとに3会場に分かれ情報交流を行いました。

各会場にて、高評価団体であるNPO法人富士山自然保護センター、山梨県立ひばりヶ丘高等学校うどん部、公益社団法人富士五湖青年会議所、NPO法人かえる舎、富士吉田杓子山パノラマトレイルラン大会実行委員、の5団体より活動内容の発表をしていただきました。

 

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高評価団体発表の後は、密を避けながら各自自由に参加者同士の交流を行っていただきました。

 

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約1時間半の情報交換会終了後は、各部門の選考委員より本日の感想など講評をいただき閉会といたしました。

 

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参加者からは「交流によって様々な取組みを知ることが出来きて良い機会となった」「各団体が地域において活躍されていて感動した」「人対人のコミュニケーションの大切さを感じた」などの声をいただきました。久しぶりの開催とあって、大変に有意義な機会となったようでした。

粟井財団はこれからも団体同士の交流の場を設定し、環境保全と地域活性の相乗効果が生まれるよう尽力いたします。

 

富士山美化活動を実施しました

去る5月6日(土)、森林整備保全支援事業の一環として、今年度1回目となる富士山美化活動を実施しました。

今回清掃する場所は、財団と地主とが協同で進めている水源涵養機能向上を目的とした整備森林3haとしました。

 

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清掃活動を開始して間もなく、地主である「瑞穂村日露戦役紀念会」の白須理事より、当該森林の概要についてお話を伺いました。

日露戦争が終結後、現下吉田地区である瑞穂村の戦役者に約50haの森林が下賜されたそうです。2019年に当財団と水資源保全のための森林整備契約を結び、適切な管理を毎年1haずつ進めているところです。

 

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ゴミは道沿いからのポイ捨てが主なものでした。

 

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埋められているゴミもあり、丁寧に掘り出していただきました。

 

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約1時間の清掃活動を終え、可燃ゴミ90ℓ、不燃ゴミ90ℓを回収しました。

「綺麗な場所にはゴミを捨てないと思うので、このような活動は有意義だと思う」

「空き缶が多く、潰れた缶が目立ったが、どういうことか不思議だ」

などの感想をいただきました。

標高の低い通常の清掃活動ではタバコの吸殻が多いのですが今回はほとんどなく、代わって空き缶・空き瓶が目立ちました。車の部品の投棄もありました。

 

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記念品の木工品をお渡しして解散。

ボランティアで参加してくださった皆様に感謝申し上げます。

 

クリーンフットパスを実施しました

去る4月23日(土)、今年度第1回目のクリーンフットパスを実施しました。

集合場所を富士吉田市農村公園とし、周辺の散策と清掃活動を行いました。

 

農村公園内には「日本野鳥の会富士山麓支部」が2013年度財団助成事業を活用し制作した野鳥の案内板が設置されています。富士山麓は標高差が大きいこと、湖、草原といった多様な自然環境に恵まれていることから、野鳥の生息数が多いことで有名です。約250種が生息しており、日本3大バードウォッチングの聖地とも言われています。

ここ農村公園周辺でも四季折々、沢山の野鳥が観察できます。

 

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農村公園を出発し、農道を進みます。汗ばむ陽気なった当日、富士山も綺麗に眺めることができました。

 

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農村公園から程ない場所に「温水ため池」があります。桂川から引いた水を水田に流す前に、水温を上げて農作物の生育を促進させるための施設でしたが、現在は利用されていません。ここでは沢山の水鳥が観察でき、同じく野鳥の案内板が設置され種類を確認することが出来ます。

野鳥の案内板はこのほかに、明見湖公園、西湖野鳥の森公園にも設置されています。

 

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約40haの農地がまとまる「城山東農振地域」には、地元作家による3体の石像が設置されています。このエリア以外にも広域では40体を超える石像が、特に市内パインズパークには12体も設置されているそうです。

 

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城山東農振地域を南北に通るメイン道路にはコブシの木が植えられています。冷涼な地域に生育が適しており、開花は農作業を始める時期の指標となっているそうです。「ジャガイモを植えるタイミング」としても地元では開花時期が注目されいます。

 

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2時間、2㎞強の行程を終え、可燃物360L,不燃物45Lを回収しました。

 

毎回参加者からの感想を聞いております。

「以前にもこのコースを清掃したが、今回の方がゴミが多く感じられた」

「タバコの吸殻を70本程拾った。とても多く感じる」

「アルコールの空き缶・瓶が捨てられているのが不思議でならない」

「普段の散歩コースで、落ちているゴミが気になっていたところだった。こうして清掃をする機会を作ってもらい有難い」

「タバコをまとめて捨てている人もいる」

 

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月に1回のペースで開催し、今年度は「どうしたらポイ捨てゴミを減らせるか」を参加者と考える機会にしてまいります。

クリーンフットパスを実施しました

去る11月27日、今年度第6回目となるクリーンフットパスを実施しました。

今回は「明見湖コース」と称し、明見湖公園を起点とした約2㎞の距離を散策しながら清掃活動を行いました。

地域の歴史文化に精通し明見湖の環境保全活動も行っている勝俣源一氏を講師に招き、要所要所にて説明をいただきました。

 

集合場所となった明見湖は通称「はす池」と呼ばれ、名のとおり夏にはハスの花が一面に咲き誇ることで有名です。

明見湖公園の指定管理を富士吉田市から委託されている会メンバーより明見湖の成り立ちについて説明いただいた後フットパスをスタート。

 

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明見湖から程ない場所に位置する金毘羅神社(徐福雨乞地蔵祠)に立ち寄りました。建物の中にはお地蔵様が祀られ、建物の脇には不老長寿の妙薬を求め中国から日本に渡ったと言われている徐福の像が設置されています。

当該地域は日本の徐福三大伝説地として、様々な伝説が言い伝えられています。

 

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向原小明見浅間神社前を通過し、桂川方面に向かいます。

途中、富士登拝のための道標などを解説いただきながら桂川にかかる新焼橋に到着。

焼橋、新焼橋がかかるこのエリアはかつて甲斐と北条との戦場だったそうで、甲斐軍が橋を焼いて敵の進軍を防いだことから「焼橋」と名付けられたとのことです。

 

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かつての富士登拝のための道、富士みちを登ります。

 

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西方寺に立ち寄り解説をいただきました。

明治期に勝海舟や大隈重信などの政府要人が足を運んだこと、第二次大戦の戦火を逃れるために東京の増上寺からご本尊を預かったお話などを伺いました。

 

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明見湖に戻り、湖を囲う外壁に設置された記念切手碑の前でお話を伺います。

今年の6月に亡くなられた中川雄三氏が撮影した、明見湖のハスに留まるカワセミの写真、通称「ハスカワ」が記念切手となったことが碑に記載されています。この写真は日本で初めて切手になったカワセミの写真だそうです。

 

中川氏は山口県の生まれですが、縁があった富士吉田市に移り住み40年以上富士山麓の野生動物の調査や記録写真を撮り続けてくださいました。特に明見湖は中川氏の主フィールドとして、明見湖関連の本を3冊も出版されています。

財団の環境プログラムの講師としても何度もご協力くださったり、その他多くの助言や支援をいただいたことに改めて感謝を申し上げるとともに、深く心よりご冥福をお祈りいたします。

 

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フットパス終了後、可燃物と不燃物とに分別しゴミを回収。(可燃物:約100ℓ 不燃物:30ℓ タバコの吸殻:約300本)参加者からは「地元に長く住んでいて知らないことを教えてもらた」「こんなにゴミが落ちているとは思わなかった」などの感想をいただき会を閉じました。

 

今年度のフットパスは今回をもって終了とし、暖かくなった春に再開をしたいと思います。

ご参加をお待ちしております。

 

 

 

富士山美化活動を実施しました

11月13日(土)、今年度2回目となる「富士山美化活動」を実施しました。

今回のコースは、赤い屋根から富士五湖有料道路側道までの往復約4㎞のコースとし、道沿いに投棄されているゴミを拾いました。

 

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約1時間半の活動で、可燃物450ℓ、不燃物150ℓを回収しました。タバコの吸殻は約200本。

参加者からは「缶酎ハイの空き缶が多かった」「賞味期限内の未開封ペットボトルなど、なぜこんなものを捨てるのだろう、というゴミがあった」「捨てやすい場所にゴミは集中している」「定期的な清掃活動は重要」「飲みかけの飲料が捨てられいるのが不思議」などの感想をいただきました。

今回のコースは、今年これまでに2回ゴミを拾ったにも関わらず、依然として緑地に多くのゴミが投棄されていました。前回よりも空き缶が目立ったように感じられ、ポスティング広告が大量に捨てられてもいました。

 

ゴミを拾い環境美化に努めることが、ゴミを捨てづらい環境をつくっていることを信じ、啓発活動の一環としてこれからも清掃活動を継続してまいります。

皆様のご協力をお待ちしております。

 

クリーンフットパスを実施しました

10月23日(土)、爽やかな秋の好天に恵まれクリーンフットパス「古吉田・城山コース」を開催いたしました。

今回は地域の歴史に詳しい望月勉氏を迎え解説をしていただきながらの散策となりました。望月氏は現在、富士吉田市中宿連合自治会の会長として月に1度、地域の歴史文化を広報する「中宿だより」の編集にも携わっておられます。

 

中宿の町は、元亀3年(1572年)に古吉田から集団移転をして450年となる節目の年となります。集団移転の背景としては①雪代による災害回避②相模・駿河からの防御戦略③登拝ルートとの一体化、があげられるそうです。

集合場所を出発し、まずは城山の周囲を時計回りに歩きました。城山はかつて外敵から地域を守る重要な拠点として山城が築かれ、吉田衆と呼ばれる住民による自治組織が守っていました。今は樹木で覆われ確認することはできませんが、山の北側には虎の門があり入ってすぐの場所に主郭が築かれていたそうです。

 

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富士見バイパス側からは南北に長く横たわる城山を眺めることが出来ます。

戦国時代にはまさにこの辺りで攻防が繰り広げられていたことでしょう。

 

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集団移転前の古吉田時代の遺物を紹介いただきました。今は管理をする人が地元にいないということで、損傷が進んでいる状態でした。

 

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城山の南側、富士山の手前の小倉山にも山城が築かれていたそうです。

 

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ふじさんミュージアム脇を起点とする福地用水沿いを通り帰路につきます。福地用水は1500年代に造られたと言われ、上吉田の新屋地域から北口本宮冨士浅間神社境内を通り、現在も市内に配水されています。

 

 

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多くの観光客が訪れる新屋山神社を経て、集合場所に到着。

ゴミは可燃物60ℓ、不燃物30ℓでした。タバコの吸殻は約300本、ペットボトルは約20本というヒヤリング結果となりました。

参加者からは「思ったよりもゴミが多くて驚いた」「マスクを5枚も拾った」などの感想が聞かれました。

また、今回丁寧に解説をしていただいた地域の歴史については「地元に住んでいても知らなかったことを学べ有意義だった」「話には聞いていたが、実際に現地に足を運び解説していただいたことで理解が深まった」「稲のはざかけを久しぶりに見て感銘した」などが上がりました。

 

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富士北麓地域は多くの観光客が訪れる一大観光地です。富士山の美しい自然環境が保たれ、地域の文化歴史が着目されて観光地が成り立つと思われます。

これからも財団活動を通じて、環境美化、地域を知ることの大切さを啓発してまいります。

 

 

 

クリーンフットパスを実施しました

9月25日、曇天ではありましたが雨には降られず、クリーンフットパスを開催することが出来ました。

今回は「宮川・桂川コース」と称し、2つの河川が合流するエリア約2㎞を廻りました。

 

集合場所とした美富士ターゲットバードゴルフ場は富士北麓浄化センターの敷地内にあり、センター周囲には富士山の伏流水を活かした養魚場が点在しています。現在4軒の養魚場がニジマスなど淡水魚を養殖しているとのことです。

 

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富士北麓浄化センター脇を流れる宮川の反対側河川敷に、地元有志の方が設立した「ヤマメの歌」歌碑があります。「ヤマメの歌」は正岡子規が執筆した「病牀六尺」におさめられている長歌で、当時明見に住んでいた子規門下の歌人 一五坊 が子規に送った3尾のヤマメを歌ったものです。

 

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かつて地域への電気供給のため水力発電所を運営した「宮川電燈株式会社」跡地に立ち寄りました。この辺り一帯には桜並木があり花見のメッカとなっていたようですが、今は1本も見当たりません。

当時の花見のこと、電力会社取水口のゴミ除去のバイトをしたことなど、参加者の思い出話に花が咲きました。

 

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フットパス終了後回収したゴミは可燃物150ℓ、不燃物30ℓでした。ヒヤリングの結果、タバコとペットボトルの数はそれぞれ約300本、30本で、参加者からは「予想以上にゴミが落ちていて驚いた」という声が出ました。

その他参加者から「ゴミのない綺麗な街に住みたいので、若い人達にも清掃活動を呼びかけたい」「長く地域に住んでいるが正岡子規の歌碑の存在を初めて知った」「歩くことで普段気づかない景色を眺めることが出来た。荒れた農地が目立った」などの感想をいただきました。

 

車窓からでは分からない、歩くことで発見できることが沢山あります。月1回の開催でではありますが、クリーンフットパスのご参加お待ちしております。

 

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富士山水資源講座を実施しました

台風の影響により1日延期となった9月19日(日)、今年度第2回目となる富士山水資源講座を、財団の地権者が協同ですすめている整備森林を会場として開催しました。

今回のテーマは「富士山の水源の森の地質・地下水流動について学ぶ」とし、講師として山梨県富士山科学研究所 専門員 内山高 氏をお迎えしお話を伺いました。

 

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富士山北麓における最近2000年間の火山噴出物は、剣丸尾溶岩を境として東側・西側で大きく様相が異なるということです。

富士吉田市を含む東側は主に雪代などの堆積物によって覆われ、富士河口湖町を含む西側は主に青木ヶ原を代表とする溶岩流によって覆われています。この違いによって、地下水の採取方法も異なるというお話でした。

また富士山は新富士火山、古富士火山、小御岳火山、先小御岳火山の4つの火山が重なり構成されていますが、それぞれに地質・地下水流動の仕方に違いがあり、各々の地層に含まる地下水の涵養された標高は異なるこということです。

標高1,100mに位置する整備森林に降った雨は、富士吉田市内の比較的浅い井戸の水源になってることが想定されるということことを教えていただきました。

 

 

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場所を移動し、中ノ茶屋の裏手の沢を案内していただきました。

この沢は中ノ茶屋溶岩(AD6C~7C)上にあり、溶岩の岩肌を観察することが出来ました。

 

講座を終え参加者からは「研修を受けたことを業務に活かしモチベーションを上げていきたい」「富士山の恵みである地下水について地域の多くの人に理解をしてもらいたい」などの感想が寄せられました。

持続可能、つまりは循環型社会を目指すため、使った地下水以上の量の雨を地下に涵養することを目的に進めている森林整備活動です。その活動内容を紹介しながら、我々住民が利用している地下水の成り立ちを知り、大切な資源について学んでいただけるよう、これからも取り組んでまいります。

富士山水資源講座を実施しました

去る7月18日、水源涵養機能を高めることを目的に財団と地権者が協同で実施している富士山麓の整備森林を会場として、今年度第1回目の「富士山水資源講座」を実施しました。

今回の講座テーマは「富士山の水源の森に生息する植物・昆虫を観察」とし、講師にNPO法人富士山自然保護センター 理事・自然共生研究室長の渡邊通人氏を迎え、整備前と整備後の森林の状態について解説をしていただきました。

 

講師の解説の前に、会場の森林をどのように整備しているか財団より説明をいたしました。

より多くの雨水を地下に浸透させるため

①林内を明るくして下草や樹木の根を発達させ、雨の浸透力を上げる

②間伐によって樹冠遮断による蒸発量を少なくし林床まで直接届く雨の量を多くする

③間伐によって樹木の葉からの蒸散量を少なくする

上記に留意し、現状の森林に生育している高木性の広葉樹を残しながら育てる施業を実施しています。

 

続いて、講師の先生より整備前の森林について説明を伺いました。

 

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整備前の森林は、植林をしたカラマツが長年放置されており、一部伐採をして空いた空間に低木の樹木が旺盛に生育していました。高木層・亜高木層・低木層・草木層が程よく分布する日本の森林らしい階層構造となっていて、植林地でも自然林に近づいていると説明をしていただきました。

 

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一方、水源涵養機能を高めるため除伐・間伐の施業をした整備後の森林は、光が林床に届いたことで草木層の植物の種類が大幅に増加しました。6月に実施していただいた調査結果によると、確認された植物の種類は総計63種で、整備前の52種を上回りました。

 

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現在水資源保全のため整備を行っている対象森林の総面積は約50haで、今後も毎年1haずつ除伐・間伐整備を行う予定です。人の手が加わることで、多様な生態系を築くことが出来ることを学びました。

参加者からは、「整備前・整備後の違いが良く分かった」「調査データがあることで状態を明確に把握できた」などの感想をいただき、データに基づく説明に対して大変に感心をしておられました。

 

今後も整備森林を会場に、様々な学習会を開催していく予定です。

 

 

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オシダ(整備前森林)

 

 

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メマツヨイグサ・ヤマホタルブクロ(整備後森林)

 

 

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シシウド(整備後森林)

 

 

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オニノヤガラ(整備後森林)

 

 

 

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