粟井英朗環境財団|活動状況について

HOME > 活動状況について

活動状況について

岩手県平泉、宮城県の木質バイオマス活用の先進地域での視察報告

去る11月19日、世界文化遺産平泉に視察研修に行ってきました。

目的は、世界文化遺産登録から3年たった現在の平泉の様子を確認することと、

富士山でも同じく課題となっている保存管理計画についてなどについて

平泉文化遺産センターの菅原主任にヒアリングしてくることです。

 

平泉に到着して、景観が配慮された駅舎が非常に美しいことに驚きましたが、

震災被害があったことと文化遺産登録が重なって、現在改修が進んでいるとのこと。

JR東日本が再生可能エネルギーによる駅舎の運用を目指して

取り組みはじめた「エコステ」のモデル駅なのだそうです。

地域の資産の保全に配慮したインフラの整備、といったところでしょうか。

平泉文化遺産センターでは、お忙しいところを2時間近くもヒアリングに

お付き合いいただき、様々な視点を気づかせていただくことができました。

特に印象的だったことは、抱える課題が富士山と似ていること。

「浄土」や「富士講」といった極めて日本独自の文化と、

ごく当たり前に一般住民が暮らしている地域の構造が密接に融合されている、

「(将来に対して)開発ではなく守り続けるためのまちづくり」

世界遺産として問われていることに気がつくことができました。

 

 

次に、当財団で木材有効活用事業として現在研究している木質バイオマス活用について、

先進的な取り組みをされているNPO法人「日本の森バイオマスネットワーク」の唐澤事務局長に

様々な事例紹介をしていただくため、宮城県に移動しました。

 

 

小規模・低コストによる自伐林業方式による管理を進めている「エコラの森」、

木材の燻煙処理から製材後の鉋屑(かんなくず)の木質ペレット化まで、無駄なく丁寧な木材利用を

すすめている「株式会社くりこまくんえん」、間伐材等を有効活用する方法としての「組手什(くでじゅう)」、

こうした森林整備と利活用の取り組みを有機的につないでいる日本の森バイオマスネットワークのしくみ、

薪ボイラーやペレットストーブを使いながら、快適な自然体験活動をこの地域で展開する活動拠点となっている

くりこま高原自然学校」、そしてこのネットワークが中心となって、被災地の子どもたちを支援するための、

自然再生エネルギーをフル活用した「手のひらに太陽の家プロジェクト」。

 

 

 

 

 

どれも非常に刺激的で、あっという間に研修は終了してしまいました。

平泉の木像にしても、木造建築にしても、宮城の木質バイオマス活用の取り組みにしても、

日本の最大の文化的特徴である「樹木の活用」に包まれっぱなしの3日間の研修でした。

特に木質ペレットに関しては、研修後にさっそく栗駒のペレットを購入させていただき、

現在事務所内のペレットストーブで利用させていただいております。

この富士山麓での木質バイオマス普及を、どう進めていくことができるのか、研修後毎日のように考えています。

今回勉強させていただいたことは、そのわずかでも富士山麓でも上手に真似しながら、

取り入れていきたいと思いました。

富士山の樹木の恵みを使わせていただくという気持ちを、新たな形で継承していくために。

 

この度の研修でお世話になりましたすべての皆様に、厚く御礼申し上げます。

 

 

研修者:舟津宏昭

めだかの学校  稲刈り体験活動にいってきました

山梨県富士吉田市にある明見湖周辺での環境保全活動を長年継続している

「めだかの学校」による、環境教育活動にお邪魔してきました。

 

活動前日に若干の雨が降ってしまったので、稲が少し濡れていましたが、

指導をして下さった勝俣源一さんとともに楽しく明るい作業をすることができました。

 

勝俣さんの熱心な指導のおかげか、生徒たちの作業効率はみるみる上がっていき、

作業の終わる頃には田んぼに棲息するカマキリやイナゴ、ヤマアカガエルたちと

戯れることもできました。

 

 

 

 

 

初めての体験のために鎌の使い方から習い、稲を束ねて干す先人たちの知恵に感心し、

田んぼの生き物たちに一喜一憂する生徒たちですが、泥だらけになった手から気がついたことが多かったであろう

楽しい体験活動でした。

 

姫まりも湖援隊の山中湖清掃活動に参加してきました

公募助成団体の「NPO法人姫まりも湖援隊」の皆さんが実施する
山中湖畔の清掃活動に参加してきました。

 

 

初めての清掃活動ということでしたが、地域のみなさんや婦人会のみなさんなど
総勢26名での清掃活動は、非常にアクティブ&パワフルな活動。
道端にポイ捨てされているゴミや廃タイヤを見つけるたびに
その怒りがエネルギーになっていました。

 

 

 

 

活動時間1時間30分の間に、廃タイヤ8本を含む数多くのゴミを皆さんと一緒に
回収することができ、また少しだけ山中湖がきれいになりました。

マリモが復活できる山中湖になるその日まで、ぜひとも続けていただきたい活動でした。

スバルラインの大気観測調査にいってきました

先週、当公募助成事業の事業交付団体である 「帝京科学大学 自然環境学科」が実施している、

富士スバルラインの大気観測調査に立ち会わせていただきました。

以前、ご紹介した「NPO法人富士山測候所を活用する会」では、富士山の南麓側である太郎坊で、

酸性雨・酸性霧・放射線核種を観測していますが、

帝京科学大学では、主にノックスをはじめとする窒素酸化物の観測を行っています。

観測は、環境測定車を使用して、富士スバルライン奥庭付近で7月~9月の期間で連続観測しています。

立ち会わせていただいた当日は、気持ちいい秋晴れで、富士山もばっちり見られました!

長期観測することで、マイカー規制期間と期間外での大気汚染物質の濃度を比較することができ、

今後のマイカー規制に関する貴重な参考データになると思います。

こうした調査研究者の方々の地道な調査が、富士山の環境保全に不可欠だと考えます。

今後の結果に期待します!

富士山の大気観測調査にいってきました

先週、当公募助成事業の事業交付団体である 「NPO法人富士山測候所を活用する会」が実施している、

富士山の大気観測調査に立ち会わせていただきました。

山頂にある富士山測候所と御殿場口登山道付近の太郎坊の2ヶ所で調査を行っています。

太郎坊では、酸性雨・酸性霧・PM2.5を含むエアロゾル・放射線核種を観測しています。

これら大気の観測方法は、雨水・雲水・露水を各観測器具によりサンプリングして、そのデータを分析しているとのことです。

こうした調査を見学したのは、私自身初めてで非常に勉強になりました。

地道な調査研究の中からこそ分かる自然環境の変化もありますよね。

余談ですが、山頂の測候所では、先日の桜島の噴煙が観測されたようです。

はるか数百㎞離れた場所の噴煙を観測できるなんて、やはり日本一の高所だからなのでしょうか。

NPO法人富士山測候所を活用する会さんの今後の調査結果に期待しています。

マイボトル モットル? キャンペーン無事終了しました!

富士登山のゴミ減量とマイボトルの利用を推進した環境保全キャンペーン「マイボトル モットル」が無事終了しました。

当キャンペーンは、8月9(金)~11(日)、16日(金)~18日(日)の計6日間、県立富士北麓駐車場で実施しました。

会場では、富士登山者を主な対象にしたキャンペーンボトルの提供と給水所を設置してマイボトル利用者が給水できる環境を提供しました。

6日間で、ご家族、カップル、お友達、お仕事仲間など約1500人にキャンペーンにご参加いただきました。

ご協力いただいた皆様本当にありがとうございました!!

マイボトル、富士山以外でもどんどんご利用ください♪

また、キャンペーンの募金やアンケートにも多くお応えいただきました。

各日キャンペーン終了後には、スタッフで駐車場の清掃を行いました。

残念なことに、会場である北麓駐車場にも登山で使用したペットボトルのゴミが捨てられていました。

また、ゴミを持ち帰らない利用も目立ちました・・・。

今回実施した内容を踏まえて、来夏より多くの人にご協力できる体制でキャンペーンを展開していきたいと思います。

「富士登山といったら、マイボトルだよね!」
と言ってもらえるように。

改めまして、マイボトル モットル?キャンペーンにご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。

今後とも、富士登山の環境保全にご協力をお願いします。

マイボトル モットル?の当日の様子は、財団facebookでも公開しています。

ぜひ、こちらもご覧ください♪

財団facebookページ

コウモリとホタルの観察会に参加しました

先週、「めだかの学校」が主催するコウモリとホタルの観察会に参加していきました。

「めだかの学校」は、明見湖にめだかが生育できる環境を取り戻そうと活動する団体です。

めだかの学校が行う各活動は、当財団の公募助成事業の一つとして支援しています。

日が傾きはじめ辺りがうす暗くなり始めたころに、コウモリの観察会を行いました。



写真に納めることができなかったのですが、

アブラコウモリの親子を観察することができました。

子どものコウモリは、鼻に水をいれてむせてしまうことが怖くて、池の水をうまく飲むことができないようです。

その後、日が落ちて暗闇に包まれると、近くの田んぼに移動してヘイケホタルの観察会をしました。

前日の豪雨の影響で、数匹したみることができませんでした・・・。

例年100匹ほどみられるようです。

数匹しか見ることができなかったのですが、参加した地域の中学生がホタルを発見してはしゃいでいる姿がとても印象的で、

うれしい気持ちになりました。

夏の風物詩といえる「ホタルと田園風景」

子供たちに受け継いでいきたいものの一つだと感じました。

富士吉田市制祭「市民夏まつり」に出展しました!

山梨県富士吉田市で開催された第63回富士吉田市制祭「市民夏まつり」に、

地域の環境保全活動を行う団体によるブースとして初めて出展してきました。

富士吉田市の中心部にある「中央まちかど公園」の会場では、市民によるダンス披露なども行われて、

もちろんお神輿も練り歩く中、数多くの市民のみなさんが夏の富士吉田市を満喫されていました。

 

私たちのブースでは、「富士山のこと」「森林のこと」「富士山の水のこと」がわかるパネル展示をする一方で、

「会場内に落ちているゴミをひとつ拾ってきて」くれればチャレンジできるゲームコーナーを開設。

富士山の水とフランスの水の違いを当てる利き水クイズや、富士登山に必要な装備を詰め込んだ

リュックの重さを当てるクイズ、富士山カラーコーンめがけて廃タイヤで輪投げをする

富士山不法投棄わなげ(普段は絶対にしてはいけません!不法投棄は犯罪です!!)

で、ご来訪いただいたみなさんに楽しんでいただきました。

 

また、杉の間伐材を利用した「木製うちわ」を先着1000名に配布させていただきましたが、

あっという間にみなさんの手に渡ってしまうほどの大盛況!子どもたちにはブース内で

うちわにクレヨンでお絵描きをしてもらうコーナーでは、子どもたちが何も指定していないのに

富士山をいろいろな色で描いてくれました。

 

富士山不法投棄わなげでは、たくさん富士山に不法投棄された(?)おかげで富士山の塗装がはがれてしまいました。

やっぱり、富士山に不法投棄すると富士山を傷つけてしまうんですね…

 

ちなみに、祭りの後には財団スタッフ全員で会場内の清掃活動を実施し、約5kgのポイ捨てゴミを回収しました。

 

楽しいブース出展にご協賛いただきました皆様、本当にありがとうございました。(順不同敬称略)

富士山の銘水(株)  キリンビバレッジ (株)  Jun &Company  (特活) 土に還る木森づくりの会
(特活) 姫まりも湖援隊  (特活) 富士山自然保護センター  富士山レーダードーム館
富士吉田外二ヶ村恩賜県有財産保護組合

 

pagetop