朝霧草原の環境保全活動に参加しました!
2024.5.27
富士山麓は、多くの草原環境が残っている地域として全国的にも有名です。
草原は火入れや草刈りなど人が手を加えることで維持され、放置されると樹林化し消滅します。草原は樹林に比べて地中に浸透する水分量が多いことから水源涵養機効果が高いと言われており、また、草原は樹林より多くの炭素を土中に蓄積させることからCO2抑制効果が高いとも言われています。このように有益な機能を発揮している場所として、草原の存在価値は高いと言えるでしょう。
山梨県内の草原と言えば「梨ヶ原草原」が有名ですが、お隣、静岡県富士宮市の「朝霧草原」は根原区財産区内にあり、根原区と朝霧高原活性化委員会によって、観察会や講習会、茅刈り体験など多種多様な活動が行われています。
当財団では朝霧草原での活動を応援するために年間を通じて参加をしております。
去る5月26日には「アズマネザサ抑制実験」が開催されました。
アズマネザサは繁殖力が強く、地下茎が横に広がり生息域を拡大することで、茅として資材活用されるススキの生育を脅かしています(写真下)。何とかアズマネザサの生育を抑制することはできないかと、4年前より試験区を設け実証実験が行われています。
具体的には「アズマネザサを草刈機で刈ることで生育抑制が出来るのでは」との仮説により、草を刈る時期と回数などを組み合わせ試験をしています。2024年度は5月と7月、11月の3回の草刈を行い、その効果を検証するとのことです。
(写真左下:5月26日に行われた草刈実施後の試験区 写真右下:昨年7月に行われた草刈実施後の試験区)
希少な草原環境を保全するため、これからも地域活動を応援してまいります。