

富士山自然観察会を実施しました!
2026.5.11
去る5月2日、富士山生物多様性研究室の渡邊通人代表を講師に迎え、富士山自然観察会を実施しました。
財団事務所に集合後、タクシーに乗車し滝沢林道に向かいます。
今回観察をする場所は、当財団が2014年から2017年にかけて4回にわたり植林をした元整備森林で、講師をお願いした渡邊先生にはこれまで、当該森林における蝶や植物の調査を委託してまいりましたので、その調査結果を踏まえての観察会となりました。
滝沢林道から更に細い林道を約2㎞歩き、元整備森林に向かいます。今回も入山届、入山鑑札の手続きを済ませ、入山に関しての遵守事項を守り入山いたしました。
途中で渡邊先生より植生や動物の行動についてなど説明をしていただきながら進みます。
1時間弱歩き、元整備森林に到着。当時植樹をした樹種は、クリ、ミズナラ、ケヤキ、ブナ、カツラ、ヤマモミジ、カラマツの7種類です。標高約1,100mの森ですので、まだ葉が芽吹いていない樹がほとんどでしたが、蝶は4月には飛翔を始め、今回観察を予定していたヒメシロチョウとヤマキチョウは既に1回目の飛翔ピークを終えたようだと、温暖化の影響もあるのか、既に行っている調査結果から教えていただきました。
4区画にわたって植林をした元整備森林を標高の高い方から低い方へと歩きながら、生えている植物や昆虫の説明をしてくださりました。
当日は風も強く、また渡邊先生より1回目の飛翔ピークが終わってしまったとのことでしたので、実物の観察をあきらめかけていた第4区画にてヒメシロチョウとヤマキチョウ、スジグロシロチョウを発見。渡邊先生が捕獲してくださり、間近に観察することができました。また当日参加してくださった小学生も、先生の指導のもと蝶を追いかけ捕獲。その軽快なフットワークに参加者は皆、感心しきりでした。
最後に講師の渡邊先生より「今回の元整備森林からほどない距離にある「梨ケ原草原」は、沢山の草原性の蝶が生息する貴重な自然環境であるが、森林整備をすることで作り出される草原環境も、草原性の蝶の生息地として、梨ケ原草原と補完関係にある大変に意義のある環境である」というお話をいただきました。水資源保全を目的として整備をした森林も、動植物の生息地として意義のある役割があることを教えていただき、森林の多面的な機能を改めて実感し体感できた会となりました。
今回は約3時間、計5㎞を歩き、様々な自然環境と動植物を観察できた会となりました。
粟井財団では、こうした観察会を今後も開催し、富士山麓の豊かな自然環境の保全啓発を進めてまいります。