クリーンフットパスを実施しました!
2024.5.17
去る5月6日、2024年度第1回目となるクリーンフットパスを実施しました。
クリーンフットパスは冬季を除く月に1回、地域を散策しながらゴミを拾う活動です。2~3㎞のコースを午前中の2~3時間かけて廻ります。回によっては講師をお招きし、環境や歴史文化について解説をしていただきながら実施します。
今回は、山梨県富士山科学研究所にて野鳥の研究をしている水村春香氏を講師に迎え、清掃活動の前に「富士山麓に生息する野鳥について」お話を伺った上、清掃活動にも同行していただきながら、野鳥の解説をしていただく企画といたしました。
座学では講師より ①富士山の鳥と環境 ②水源林の鳥とその調査 ③水源林の鳥の鳴き声を聞いてみよう、の3項目について説明をしていただきました。
富士山は日本3大「鳥を見るスポット」とも言われ、1934年に日本で初めて開催された探鳥会も富士山麓で開催されるほど、多種多様な鳥が生息することで有名です。特に富士山の標高差による多様な環境(高山帯/亜高山帯/山地帯)が、その種類の多さに影響をしており、それに加え、富士五湖などの湖や、梨ヶ原などの草原があることで多様性を更に増しています。
特に富士山麓の森林は、主に東南アジアで越冬し初夏にかけて日本に渡ってきて繁殖する「夏鳥」の繁殖にとって重要な場所とのことです。また世界的な傾向として、草原や農地に生息する「開放地性鳥類」が劇的に減少している中、富士山麓の草原は大変貴重な場所とのお話でした。
その他にも講師より、鳥の「さえずり」と「地鳴き」の違いや、清掃活動を行う水源林で確認できた鳥を紹介いたただき、座学を終え、清掃場所に向かいました。
今回清掃をするエリアは、財団や地権者と共に進めている水源涵養機能向上を目的として整備を進めている水源林周辺です。かつて投棄された古い空き缶多いことが今回のゴミの特徴でした。
野鳥は、ウグイス、シジュウカラ、ヒガラの他にも、講師の解説によりイカルやビンズイ(上の写真)も確認でき、今回のコースで10種類ほど見聞きすることができました。
約2時間のフットパスを終え、ゴミを分別。参加者からは「思ったよりもゴミが多かった」「鳥は図鑑などで調べることはあるが本物の声を聞くのは初めてだったのでとてもよかった」などの感想をいただき解散。
ゴミは可燃ゴミ210ℓ、不燃ゴミ120ℓ、その他車の部品など、の結果となりました。
富士山麓は多種多様な野鳥の住処・繁殖地です。これからも自然環境を大切にし、沢山の野鳥の声に癒される環境で生活をしていきたいものです。
講義をしていただきました講師の先生、ゴミを回収していただいた参加者の皆様に改めて感謝を申し上げます。