クリーンフットパスを実施しました!
2023.11.2
去る10月28日、クリーンフットパス「松山地区散策コース」を実施しました!
今回は松山地区在住の財団役員より以下の名所を案内いただきました。
1 松尾神社:戦国武将小林氏の屋敷跡。1523年に河口湖船津より進出するも織田信長によって滅亡。1713年に再建。
2 神田堀川:雪代跡の空堀。
3 鎌倉街道:奈良時代からの古道。金鳥居からの道沿いには木が植えられていたことから並木通りとも言われる。
4 カンカン地蔵:松山の農民が畑仕事の行き帰りに石をぶつけたり叩いたりして翌日の天気を占った。(富士吉田市発行「松山の民俗」より)
5 高尾山穂見神社:南アルプス市高尾に本社。福銭(資本金)貸しの神事が行われる。
なお松尾神社の神事などを記録したブログをご紹介しますので是非ご覧ください。
「松尾神社歳時記」↓
https://ma2ojinjya.blogspot.com/
さて、集合場所とした松尾神社での開会式後には、早速神社の説明をしていただきました。
かつては戦国武将小林氏の屋敷だった話の他、「鎮守の杜」と言われる神社境内の森の多面的な機能について話をしてくださいました。特に樹が植えられていることにより人工物が多い街の中にあって、生物の多様性が維持されたり緑の回廊(コリドー)の一部として大切な役割があることや、1906年の神社合祀令に対し南方熊楠が生物的価値の点から反対運動を行ったことなど、大変に興味深い説明をしていただきました。
境内のケヤキの切り株(樹齢想定150年)やオオヤマザクラも紹介いただきました。
神社の西側に位置する神田堀川に移動し、カラボリ(空堀)であるからカンダホリ(神田堀)になったのではとの推論や、桂川から引いた福地用水の水が流れていることなど説明いただきました。また小林氏の松山館としては天然の要塞として機能のではないかとの推論の説もお話いただきました。
散策コースの通りに面した畑では、IL ST BIBITONE 西井代表より活動取組についてのお話を伺いました。西井さんは約5年前に山梨に移住し、現在は自ら栽培したハーブなどを原料にした地ビールを販売しています。小室浅間神社で行われる流鏑馬祭りの馬主としても地域に携わり、馬糞を畑の堆肥に使うことで地域資源の循環にも貢献していきたいとのことでした。
御坂道、甲斐路とも言われる鎌倉街道についての説明の際には、かつては樹も人家も少ない草原環境であった時代の絵図を見せていただきながら時代の変遷について解説をしていただきました。
カンカン地蔵を通り、高尾山穂見神社に到着。11月30日の夜に行われる例祭では、日光山輪王寺の外山毘沙門天縁日で有名な「資本金貸し」の神事が行われるそうです。
帰路も神田堀川にかかる細い橋を渡り、松尾神社に戻ります。堀沿いの雑木林にはイチョウの樹が生えており、イチョウの果実はタヌキしか食べないとのことから、タヌキの糞によりどこかから運ばれてきたのではとの考察説明をいただきました。
神社に戻り、ゴミを分別。可燃物60ℓ、不燃物15ℓとなりました。
参加者からは「昨年移住をして、近所に住んでいるのでとても勉強になった」「場所によってゴミの種類が違うことが興味深かった。どんな人が捨てているのか想像しながらゴミを拾った」「移住者の取組みは、地元の人とは発想が違って斬新だ」など感想をいただき閉会。
当日は穏やかな陽気で屋外での散策日和となりました。
参加者の皆様のご協力に感謝もうしあげます。