「富士山麓環境保全活動」視察研修会を実施しました
2020.9.14
去る9月13日(日)、2020年度環境保全普及、育成事業の一環として、静岡県富士宮市の根原区が主催する「ススキウォーク・朝霧草原環境フォーラム」に参加いたしました。
財団の参集による7名を含め、地元住民や関係者、計35名が集まりました。
根原区が所有管理する朝霧草原の茅場面積は152haに及び、毎年春先に行う火入れ事業を始め、茅の生産や景観維持、茅場の多面的機能と生物多様性の保全などを目的に様々な事業を展開しておられます。
当日は生憎の天気ではありましたが、専門家の案内のもと、草原性の植物について解説をしていただきました。
ワレモコウやマルバハギ、マツムシソウなど、秋を代表する可愛らしい山野草を観察することができました。
約2時間のススキウォークを終えた後、茅倉庫にて朝霧草原環境保全フォーラムが開催されました。
「朝霧高原の植生の修復~アズマネザサの抑制と絶滅危惧種キキョウの再導入~」を演題とし、東京大学農学生命科学研究科の根本正之先生が、取り組まれている調査研究について講演を行いました。
草原環境は、草を刈ったり、火入れをしてはじめて維持されますので、全国的に減少してしまった貴重な自然環境です。
草原性の動植物の住処として、そして地下水の水源域としての役割も期待される中、将来にわたって草原が維持されるよう模索している地元関係者の取り組みについて学ぶことができました。
参加者からも「ウォーキングは清々しく、沢山の山野草を知ることが出来た」「地元関係者の熱心な取り組みに関心した」など感想をいただき、有意義な視察研修会となりました。
次回の研修会は、10月11日に「富士山南麓斜面の自然」について専門家より学びます。
ご参加をお待ちしております。