クリーンフットパスを実施しました
2021.10.25
10月23日(土)、爽やかな秋の好天に恵まれクリーンフットパス「古吉田・城山コース」を開催いたしました。
今回は地域の歴史に詳しい望月勉氏を迎え解説をしていただきながらの散策となりました。望月氏は現在、富士吉田市中宿連合自治会の会長として月に1度、地域の歴史文化を広報する「中宿だより」の編集にも携わっておられます。
中宿の町は、元亀3年(1572年)に古吉田から集団移転をして450年となる節目の年となります。集団移転の背景としては①雪代による災害回避②相模・駿河からの防御戦略③登拝ルートとの一体化、があげられるそうです。
集合場所を出発し、まずは城山の周囲を時計回りに歩きました。城山はかつて外敵から地域を守る重要な拠点として山城が築かれ、吉田衆と呼ばれる住民による自治組織が守っていました。今は樹木で覆われ確認することはできませんが、山の北側には虎の門があり入ってすぐの場所に主郭が築かれていたそうです。
富士見バイパス側からは南北に長く横たわる城山を眺めることが出来ます。
戦国時代にはまさにこの辺りで攻防が繰り広げられていたことでしょう。
集団移転前の古吉田時代の遺物を紹介いただきました。今は管理をする人が地元にいないということで、損傷が進んでいる状態でした。
城山の南側、富士山の手前の小倉山にも山城が築かれていたそうです。
ふじさんミュージアム脇を起点とする福地用水沿いを通り帰路につきます。福地用水は1500年代に造られたと言われ、上吉田の新屋地域から北口本宮冨士浅間神社境内を通り、現在も市内に配水されています。
多くの観光客が訪れる新屋山神社を経て、集合場所に到着。
ゴミは可燃物60ℓ、不燃物30ℓでした。タバコの吸殻は約300本、ペットボトルは約20本というヒヤリング結果となりました。
参加者からは「思ったよりもゴミが多くて驚いた」「マスクを5枚も拾った」などの感想が聞かれました。
また、今回丁寧に解説をしていただいた地域の歴史については「地元に住んでいても知らなかったことを学べ有意義だった」「話には聞いていたが、実際に現地に足を運び解説していただいたことで理解が深まった」「稲のはざかけを久しぶりに見て感銘した」などが上がりました。
富士北麓地域は多くの観光客が訪れる一大観光地です。富士山の美しい自然環境が保たれ、地域の文化歴史が着目されて観光地が成り立つと思われます。
これからも財団活動を通じて、環境美化、地域を知ることの大切さを啓発してまいります。