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「富士山の森林生態系を考える」スタディツアーを実施しました!

2014.1.31

立春近い季節といえど、まだまだ厳しい寒さがつづきますね。

さて、先週末は、富士吉田みんなの貯金箱財団さんが主催する「富士山の森林生態系を考える」スタディツアーが行われました!

当財団は当ツアーのプログラム企画立案から当日のコーディネートを担当させていただきました。

スタディツアーとして、参加者のみなさまに深めてもらうテーマは何か・・・?

と考えた結果、「シカの食害」をテーマとして注目しました。

現在、全国各地でシカの生息数の増大が深刻な問題になっています。

その問題は富士山でも起こっており、取り組むべき課題となっています。

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なぜ、増えすぎたシカが問題になっているか?

それは、シカによる食害や樹皮剥ぎです。

シカは1000種類以上の植物を食べられるといわれていて、これまでエサとして食べていた植物がなくなると、
他の植物を食べていきます。また、新芽や樹皮も食べることができます。

つまり、頭数が増えすぎてエサがなくなり始めると、森の下草となる植物や新芽、樹皮などを食べつくしてしまい、森林生態系に深刻な影響を及ぼしています。
その数は、現在県内全域で推定約38000頭(中間値)生息していると調査されており、
H23年度の山梨県内の林業被害金額では、なんと1億7800万円にもなっています。

こうした、問題をより多くの人に知ってもらおうと思い、今回のスタディツアーのテーマとして提案させていただきました。

問題同じく知るにも、やはり五感をフルに楽しんで知っていただきたい!
と思い、以下のようなプログラムを実施しました。

●実際に野生のシカが生息している現場を見るトレッキング
●ランチは鹿肉のカレー
●鹿肉の燻製肉づくり体験
●シカの食害問題について考えるフりーディスカッション

トレッキングルートは、「船津口登山道」の一合目~二合目です。
この周辺にもシカは多く生息しています。
ラッキーなことにツアー当日の二日前には新雪が降ってくれたので、ふかふかの雪道を歩くことができました。

つい、数日前にシカが食べた跡や角研ぎをした跡を見ながら、シカとの遭遇にわくわくしていただきました。

今回のゴールとなる二合目では、シカの侵入を防止する対策を、見ていただき、
また、森を造ることの大切さや難しさを知っていただきました。

なんとか、天気も持ちこたえてくれて、富士山も望むことができました!
みんなで笑顔の記念写真。

やはり、富士山を間近で見たときのみなさんの笑顔はとっても素敵です(^^)

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下山後は、もちろん腹ペコの状態(笑)

シカカレーを美味しくいただきました。

体も温まったあとは、燻製肉づくりの紹介です。

今回は、時間の都合で実演するのみになりました。

燻製が出来上がるまでの時間がまたいとおしいですね(笑

出来上がるまでに、フリーディスカッションを行いました。

フリーディスカッションの冒頭では、現場では伝えきれなかった現状をお話させていただいたのですが、
みなさん、とても真剣な表情で聞いていました。

その後のグループワーク、発表でも活発な意見交換がされて、様々な提案がされました。

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すべてのプログラムで非常に楽しんで、そして問題を理解していただけたようで、実施してとてもよかったと感じました。

今回のスタディツアーを通して、参加者のみなさんに何かしらの「気づき」や「発見」に繋がっていただければと思います。

自然環境の問題は、どの問題もとてもデリケートです。
それは、自然生態系の問題だけではなく、そこに人々の生活や利害も関係してくるからです。

しかし、だからこそ野生動物・森林・そして・地域に暮らす人々が、恩恵を享受しあえる仕組みを考えていく必要があると思います。

まずは、問題を理解してもらうことから、行動は始まります。

富士山の自然環境をしってもらう切り口として、今後も様々なプログラムを展開していきたいと思います。

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※今回ツアーの中で提供した鹿カレーと試食していただいた鹿の燻製肉は、
食品衛生法及び山梨県「シカ肉の衛生及び品質の確保に関するガイドライン」に基づいて調理したものです。

※写真一部提供:山梨県富士山レンジャー

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